チップと半導体 · 証拠更新 (推計の初出は 2025 年半ば、裏取り完了 07-29)
この記事の出典 2026年7月29日 夕刊
テック系ファンド Atreides 創業者の Gavin Baker は 2025 年半ばのインタビューで、2027 年の Google 自社設計 AI チップ TPU の規模をおよそ 300 億ドル、うち設計パートナーの Broadcom へ支払う分をおよそ 150 億ドルと見積もった(原インタビュー、Invest Like the Best)。今日はこの勘定を 2026 年の会社開示へ突き合わせる。Broadcom の CEO は 2027 年の AI チップ売上高全体が 1,000 億ドルを超えうると述べている(口径への注意:これは 6 大顧客を含む AI チップ全体の目標であって TPU 単独ではない。2 つの数字をそのまま割ることはできない)。Alphabet との TPU 設計供給の長期契約は 2031 年まで結ばれている。Anthropic 1 社だけでも 2027 年から次世代 TPU をおよそ 3.5GW 使う。AI 売上高はすでに四半期で 84 億ドル、次の四半期のガイダンスは 107 億ドルである(TrendForce、2026-03;24/7 Wall St.、互いに独立した 2 本の伝聞であり、口径は合う)。方向はすべて当たっている。桁のほうが、会社自身の開示に大きく置き去りにされた。Baker が見積もったのは Google が Broadcom へ払う年間の設計費 150 億ドルであり、Broadcom は AI 売上高だけで四半期 84 億ドルを計上し、次の四半期のガイダンスは 107 億ドルである。両者は母集団が違う。ここで比べているのは桁だけであり、割り算はしない。
検証: 突き合わせ相手は独立した 2 本の伝聞である(決算電話会議と会社開示から整理されたもの)。1,000 億は会社の目標であって決算の数字ではなく、3.5GW は契約量であって納入済みの量ではない。
判断更新: 設計費がこの桁に達すると、「チップのバックエンド設計を Google が自前へ引き取る」誘因は四半期ごとに強まる。2031 年までの長期契約が Broadcom の堀なのか、Google の時間稼ぎなのかは、次世代 TPU の設計がどちらに帰属するかを見ればわかる。そして超大規模顧客がアクセラレータ需要を自社設計 TPU へ寄せるほど、この顧客層における Nvidia の長期シェアという問題は鋭くなる。
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