← 判断カード一覧 · 公開の変更履歴 ↗ · 最初の公開版 ↗
最先端2社とも前世代よりタスク単価ははっきり下がらず、課金の仕方が違うだけ——係争中・期日 2026-12-31
最先端2社とも前世代よりタスク単価ははっきり下がらず、課金の仕方が違うだけ——係争中・期日 2026-12-31
確認予定日 2026-12-31
背景
AIモデルはトークン単位で課金されるため1つのタスクで使うトークン数が実際の費用を決め、新世代でタスク単価が下がるのか上がるのかが争点になっている。
企業が予算で見るのは定価ではなく仕事1件あたりの費用で、両者が逆に動けば予算が狂う。
元の主張はOpenAIとAnthropicが逆方向に進むとしたが、本紙は両社とも自社の前世代より安くなっておらず、課金の仕方が違うだけだと見る。
判断
本紙の見立て:OpenAIの新モデルが同じタスクで使うトークンは確かに大幅に少なく、独立した2つの評価で確認された。Artificial Analysisでは、同じスコアで出力トークンが約2万7000対7万8000だった。
しかしOpenAIは定価を2.5倍に上げて節約分を回収した。同じ評価で、GPT-6 Astraのタスク単価は前世代GPT-5.6 Solより15〜60%高い。
Anthropicは逆の道を取った。新しい旗艦モデルはトークンを多く使うが、旗艦モデルに限りキャッシュ読み取りを通常価格の2.5%にして(キャッシュとは、同じ内容を再びモデルに送る際に2回目以降を安く課金する仕組み)、増えた分を吸収している。Opus 5から旗艦モデルへ移ったと最初に公表したのは、AIコーディング企業のCognitionだ。
両社とも、新モデルのタスク単価は自社の前世代よりはっきりとは下がっていない。買い手が実際に得をするのは、2社間の価格差だけだ。
元の主張の3点は成り立たない。新世代でタスク単価が20%上がるのは一般則ではなく、同じ評価の別版では12.8%安かった。単価が上がったのは値下げのせいではなく、向きを逆にしたのは世代交代だ。タスク単価を測っているのもArtificial Analysisだけではない。
判断時の出典
この判断のもとになった原文は、まだ開いて確かめられるリンクとして載せていません。
検証のしかた
2026年12月31日まで見る。Artificial AnalysisかHarborの評価で、同じ推論強度のもとOpenAIの次の旗艦モデルのタスク単価がGPT-5.6 Solを下回れば「節約分を値上げで回収」という読みは誤り。Solを上回り続ければ読みは成立する。
何が起きれば覆るか
OpenAIがAstraの定価かキャッシュ価格を下げ、タスク単価がSolを下回る。AnthropicがOpus 5にも2.5%のキャッシュ読み取りを広げる。第三者の比較で、キャッシュの少ない作業でもFable 5.1がFable 5より安いと示される。