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AI 言説の照合 · 2026年10月18日

答え合わせ:Kimi K3 の実質価格は 10 月 15 日までに DeepSeek の価格帯へ下がったか

この記事の出典 2026年10月18日 夕刊

今週、新たに照合に加えた言説はない。今号は、期日を迎えた判断一つの答え合わせにとどめる。

Kimi K3 の実質価格は 10 月 15 日までに DeepSeek の価格帯へ下がったか

外れ。問うた出来事は起きず、K3 の値下げはなかった。

Kimi K3 は、中国の Moonshot が公開するオープンウェイトモデルだ。Moonshot は 7 月末、K3 の API 定価を DeepSeek の価格帯よりはるかに高く設定した。本紙は 7 月 31 日、この価格が 10 月 15 日までに DeepSeek の価格帯へ下がるかを追跡リストに載せた。判定の基準は 100 万トークンあたりの混合実質価格が 0.5 米ドルを下回ることで、この線は登録時に本紙が引いた。混合実質価格は、キャッシュヒット入力、通常入力、出力の三つの定価を 7 対 2 対 1 で加重した値だ。

10 月 15 日時点の Moonshot 公式料金ページ では、100 万トークンあたりの定価はキャッシュヒット入力 0.30 ドル、通常入力 3 ドル、出力 15 ドルだった。この比率で計算した混合実質価格はおよそ 2.31 ドルで、7 月の登録時の数値と同じだ。公式の定価から求めた数字であり、利用者が実際に支払う価格ではない。割引やキャンペーンは含まない。

業界への含意は限られる。7 月末と 10 月 15 日の 2 回の読み取りで定価が同じだったことが示すのは、Moonshot 自身の公式 API が値下げしていないという一点だけだ。「オープンウェイトなら価格は必然的に下がる」という説はよく聞かれる。他社も同じモデルを自前でホストでき、互いに価格を比べられるからだ、という理屈である。ただ、今回読んだのは Moonshot の公式料金ページだけで、他のホスティング事業者が K3 を売る価格は含まれていない。この一件では、その説の当否は判断できない。高い価格がなぜ保てているのかも、手元の数値では見分けられない。一つの可能性は、Moonshot の計算資源が足りず、高い価格で利用量を抑えていること。もう一つは、Moonshot に本当に価格決定力があること。どちらも本紙の見立てであり、Moonshot の計算資源や増強に関する資料は本稿にない。増強の公表後に定価が下がれば前者に近く、増強しても下がらなければ後者に近い。

本号で確認できていないこと。7 月末から 10 月 15 日までの読み取りは 2 回だけで、その間に価格が動いたかの記録はない。同じ 10 月 15 日の DeepSeek の定価は、今回の数値と並べて照合されていない。

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