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今日 · 10 月 11 日の投稿

Wildeford 氏、研究開発の全自動化は未達。データなし

AI 政策研究者の Peter Wildeford 氏は、「あるラボが AI の自己改善を解いた」という言い方を二つの意味に分けた。AI に研究開発を丸ごと任せることはまだどの会社もできておらず、AI で研究開発を速めることなら大手ラボはどこもやっている、という。 Wildeford 氏は「If you mean AI can fully automate all R&D, I call BS - no company has cracked that yet. If you mean AI is accelerating development, then yes obviously the major companies are doing that.」と書いた(Peter Wildeford、2026-10-11)。同氏が応じたのは出所のない匿名のうわさで、本紙はうわさ自体を採らない。

コンセプトイラスト:黒い巻き毛で黒い服を着て、白いカードの付いたストラップを首に掛けた人物が椅子に座り、明るい色の長いテーブルで赤い枠の大きなノートパソコンを打っていて、黒い画面には灰色の横線3本が入った白い吹き出しがある。左奥のカウンターには白いロボットアームと、点と縦の溝のある小さな箱が置かれ、右側には背の高い黒っぽいラックが立ち、人物の頭の後ろには淡いピンクの円がある。

本紙は 9 月 27 日号で、アリババの旗艦モデル Qwen3.8-Max の自動化された訓練ループが、一か月あまり人手を介さず稼働し、33 回の反復を重ねたと伝えた。各回で何をしたのかは、プレスリリースに書かれていない。同じリリースには別に、チップ設計の実験でモデルが 60 時間以上続けて自己改善し、チップ設計ソフトを一万回以上呼び出したともある。こちらはチップ設計の課題で、モデルの訓練ではない(アリババクラウド、2026-09-22)。10 月 9 日号では、研究機関 Epoch AI が二つのモデルにそれぞれ 3,000 GPU 時間を与え、どちらも比肩しうる訓練手法の革新を生まなかったと伝えた。

ここからは本紙が Wildeford 氏の切り分けを当てはめたもので、同氏自身はこの二件を論じていない。アリババの 33 回の反復は「研究開発を速める」側に入る。目標を誰が決め、どの回の結果を正式なモデルに入れるかを誰が判断するのか、アリババは明かしていないからだ。この二つの手順を人が担っている限り、AI が研究開発を丸ごと引き受けたことにはならない。Epoch の実験は、計算資源を渡してモデル自身に研究開発をさせても、二つのモデルともそうした革新を生まなかったことを示しており、全自動の側にはまだ届いていない。これは本紙の 9 月 27 日の読みを支える。大手はすでに自動化した訓練の流れを回しているが、それはモデルがひとりでに強くなることと同じではない。同氏の言葉は意見で、どのラボの内部データも添えられていない。

出典

この記事は2026年10月11日の夕刊に掲載されました(同じ号にほか 13 本)。

この記事を引用

SecondSource(2026)「Wildeford 氏、研究開発の全自動化は未達。データなし」https://secondsource.io/ja/expert/2026-10-11-1/ (閲覧日閲覧)