今週 · 10 月 4 日掲載のインタビュー
Jordan 氏、超知能は SF の言葉——新しい証拠はない
UC Berkeley で統計的機械学習の礎を築いた一人、Michael I. Jordan 氏は「超知能」を SF の言葉だとした。一方、Microsoft AI の CEO Mustafa Suleyman 氏は 10 月 10 日、超知能は封じ込めねばならず、それは工学と統治の課題だと述べた。 Jordan 氏はフランス紙リベラシオン(Libération)のインタビューで、深層学習の先駆者 Geoffrey Hinton 氏の超知能論について「None of the steps in this argument is credible. Here, we're in the land of science fiction.」と語った。同氏は、目の前の AI を経済と社会の現象とみる(Libération インタビューの英訳)。Suleyman 氏は 10 月 10 日に「Super Intelligence must be contained... Today, this is an engineering and governance challenge. And it isn't new. We've done it with planes, cars, nuclear materials, food safety, medicines」と書いた(Mustafa Suleyman、2026-10-10)。二人の前提は正反対だ。Jordan 氏はその論証自体が成り立たないとみ、Suleyman 氏は超知能を封じ込めるべき現実の対象として扱う。Jordan 氏のインタビューは英訳の全文を読んだ。英訳ページの冒頭に、リベラシオン 10 月 4 日掲載と明記されている。Suleyman 氏はどう封じ込めるのかを具体的に語っておらず、Microsoft は自社の超知能路線を進めている。二人とも計測結果を報告しているわけではない。ここにあるのは立場の違いだけで、新しい証拠は出ていない。ベンダーや規制当局が「超知能を封じ込める」と言うときは、発言者がそれを目の前で管理すべき対象とみているのか、まだ成り立っていない仮定とみているのかを、まず見分けたい。今回の Suleyman 氏は管理の中身を示していないので、次に見るのは、Microsoft が具体的な管理の方法を出してくるかどうかだ。

出典
この記事を引用
SecondSource(2026)「Jordan 氏、超知能は SF の言葉——新しい証拠はない」https://secondsource.io/ja/expert/2026-10-11-2/ (閲覧日閲覧)