SecondSource一次情報から判断を組み立てる

同じ文書のもう一つの数値は逆を向く。出荷の通り道が一社へ寄っている。

純売上高の 10% 以上を占める顧客の表では、単一の販売代理店が前年同期の 34% から 44% へ上がり、最大の直接顧客は 16% で横ばいになる。代理店の層で集中度が上がるということは、自分と最終顧客のあいだに層が一枚増えるということで、最終需要の見通しはそのぶん落ちる。同時に、単一の通り道に紐づく信用と在庫の危険は上がる。Marvell の緩和の言い分は、これらの代理店は多様な最終顧客と地域へ売っている、というものだ。それは会社の言い分であって、測定ではない。 ⚠️ 同じ表でいちばん書き間違えられやすいのは地域の欄になる。出荷先で数えると中国が 42%(前年同期は 29%)だが、届け出は出荷先が「必ずしも最終顧客の所在地を表さない」と明記している。中国へ運ばれる品の大半は、中国に工場を置くか中国へ製造を委託している非中国の顧客へ売られる。だからあの 42% は中国市場への曝露とは読めないし、輸出管理への曝露とも読めない。

出典

この記事は2026年8月30日の夕刊に掲載されました(同じ号にほか 16 本)。

この記事を引用

SecondSource(2026)「同じ文書のもう一つの数値は逆を向く。出荷の通り道が一社へ寄っている。」https://secondsource.io/ja/news/2026-08-30-2/ (閲覧日閲覧)