SecondSource一次情報から判断を組み立てる

今四半期 · arXiv プレプリント、2026 年 10 月

SAFARI、仕様超えの電力を実測——対象は HBM2 だけ

ETH Zürich と NYU の SAFARI グループが 36 個の HBM2 チップを実測した。メモリの規格を定める団体 JEDEC の仕様で最も電力を使う測定ループより、消費電力が平均 23.6% 高くなるアクセスパターンが見つかった。 原文:「we engineer an access pattern that yields 23.6% higher power consumption on average across 36 tested HBM2 chips than the highest-power-consuming JEDEC-specified current measurement loop」(arXiv 2610.14244)。もう一組の比較では、すべてのバンクグループでバスの信号を反転させると、一定値を保つ場合より 29.4% 多く電力を使った。著者の新しい電力モデルは 3 台の NVIDIA H200 で検証され、誤差は 2.4% から 5.3% だった。測ったのは HBM2 だけで、HBM3E や HBM4 ではない。36 個がどのメーカーのチップか、測定時の温度と周波数は要旨に書かれておらず、論文の全文は未読。本紙の読みでは、HBM2 については、意図的に設計したアクセスパターンが JEDEC の測定ループの消費電力を超えうる。実際のワークロードがこの値に近づくか、HBM3E と HBM4 でも同じかには、要旨は答えていない。 どう確かめたか →

コンセプトイラスト:左側の薄いグレーの机にベージュの回路基板があり、中央に「HBM2」と書かれた赤いチップ、縁に黒いコネクター、背後に淡いピンクの円が描かれ、基板の下では黒いクランプ状の器具が太い灰褐色のケーブルを囲んでいて、そのケーブルは画面の下へ続き、基板からは細い黒いケーブルが器具と右側のノートパソコンにそれぞれ伸びている。右側では黒い長髪に黒いトップス、灰褐色のワイドパンツ、白いスニーカーの人物が黒く高いスツールに座ってノートパソコンを打っており、画面には灰色の線が並び、上部には黒地に白文字の「ETH ZÜRICH」とベージュ地に黒文字の「NYU」の二枚の板が並んでいる。

出典と検証

この記事は2026年10月16日の夕刊に掲載されました(同じ号にほか 19 本)。確認の経緯、引用の照合、その日に確認できなかった資料は、その号の本日の検証にあります。

この記事を引用

SecondSource(2026)「SAFARI、仕様超えの電力を実測——対象は HBM2 だけ」https://secondsource.io/ja/news/2026-10-16-7/ (閲覧日閲覧)