テキサス州でデータセンター新設の停止を掲げた知事が当選し、住民投票でも結果が出た分で事業者に有利なのは四十一件中一件だけだった

テキサス州の有権者は 11 月 3 日、民主党の Gina Hinojosa 氏を知事に選び、四期目を目指した現職の Greg Abbott 氏は敗れた。公式の集計はまだ終わっていない。本紙の推論:テキサスでデータセンター建設を止める要因は、電力の不足から政府の許可へ移りつつある可能性がある。
テキサス州政を専門に報じる非営利の報道機関 Texas Tribune は、データセンターへの住民の不満を Hinojosa 氏の勝因の一つに挙げたが、主因とはしていない。Yahoo Finance によれば、テキサス一州で全米の計画中のデータセンター容量の四分の一以上を占める。同社は集計の出所を示していない(Yahoo Finance、2026-11-04)。Hinojosa 氏の約束は、報道によって強さが違う。Yahoo Finance は、就任後に建設の停止命令を出すと書いた。Texas Tribune は、州議会に立法を迫ると書いた。陣営の公式サイトにある 7 月 23 日のプレスリリースは、州議会の会期まで停止するよう Abbott 氏に求める内容である(Texas Tribune、2026-11-03;Hinojosa 陣営、2026-07-23)。
住民投票では、データセンターに有利な結果がほとんど出ていない。科学誌 Scientific American の集計では、十州でデータセンターに関わる地方の住民投票が四十一件あり、11 月 4 日に結果の多くが出た時点で、データセンターに有利な結果は一件だけだった(Scientific American、2026-11-04)。その一件はノースダコタ州 Harwood で、有権者は工業案件に審査を加える提案を約三対一で否決した。否決されたので審査は加わらない。これはデータセンター建設への賛成票ではない。
Abbott 氏の停止措置は、送電網への接続から州の環境当局の許可にまで広がった。Abbott 氏は 8 月 3 日、接続待ちのデータセンターをすべて監査するよう命じた。9 月 21 日にはテキサス環境品質委員会に対し、テキサスの送電網を運営する ERCOT と水資源開発局の監査が終わるまで、データセンターの新規許可を出さないよう命じた(Texas Tribune、2026-08-03;Texas Tribune、2026-09-21)。二つの監査がいつ終わるかは、どの出典も書いていない。Hinojosa 氏が就任後にこの措置を残すか撤回するかも、報道は書いていない。
本紙の推論:結果が出た住民投票の多くが建設の直接禁止や市憲章の改正なら、地方政府の行政上の停止措置のように期限が来て自動的に解けることはない。
まだ言えないこと: 知事に民間工事を止める権限があるかは、どの報道にも書かれていない。決算説明会や届け出書類で、許可を新たな制約として挙げた事業者もまだない。 どう確かめたか →
次に注目するのは、2027 年 1 月に就任する Hinojosa 氏の最初の行政命令と、ERCOT の監査がいつ終わるかである。2027 年 6 月末までにテキサスで新設されるデータセンター容量が計画どおり電力につながり、決算説明会でも許可を供給の制約に挙げる企業が出なければ、許可が制約になりつつあるという本紙の読みは改める。停止措置が残っていても同じである。
出典と検証
この記事は2026年11月5日の夕刊に掲載されました(同じ号にほか 13 本)。確認の経緯、引用の照合、その日に確認できなかった資料は、その号の本日の検証にあります。
この記事を引用
SecondSource(2026)「テキサス州でデータセンター新設の停止を掲げた知事が当選し、住民投票でも結果が出た分で事業者に有利なのは四十一件中一件だけだった」https://secondsource.io/ja/news/2026-11-05-1/ (閲覧日閲覧)