夕刊 2026年11月5日
テキサス知事にデータセンター停止派、住民投票で事業者有利一件

今日はなぜ読むべきか:テキサス州知事選と各地の住民投票の開票が進んだ。選挙翌日、Ben Thompson 氏は、AI の計算資源に残る最後の制約は政治だと書いた。
今号の要点
1. テキサス州で、選挙戦でデータセンター新設の停止を訴えた Hinojosa 氏が知事に選ばれた。Scientific American の集計では、データセンター関連の住民投票は十州で四十一件ある。住民投票の開票はまだ終わっておらず、結果が出たもののうち、事業者に有利だったのは一件だけである。その一件も、工業案件に審査を加える提案が否決されたもので、建設への賛成票ではない。
2. Ben Thompson 氏は選挙翌日、AI の計算資源の最後の制約は政治だと書いた。数字は添えていない。
3. OpenAI の自己申告では、新しいセキュリティ用モデルが Linux カーネルで最高権限を奪える脆弱性を見つけ、エクスプロイトまで作れたものは 948 件だった。7 月のモデルの 166 件を上回る。第三者による再現はない。
今日の中核
1. テキサス州でデータセンター新設の停止を掲げた知事が当選し、住民投票でも結果が出た分で事業者に有利なのは四十一件中一件だけだった

本紙の推論:テキサスでデータセンター建設を止める要因は、電力の不足から政府の許可へ移りつつある可能性がある。
テキサス州政を専門に報じる非営利の報道機関 Texas Tribune は、データセンターへの住民の不満を Hinojosa 氏の勝因の一つに挙げたが、主因とはしていない。
本紙の推論:結果が出た住民投票の多くが建設の直接禁止や市憲章の改正なら、地方政府の行政上の停止措置のように期限が来て自動的に解けることはない。
2. Ben Thompson 氏は、AI の計算資源の最後の制約は政治で、チップやメモリ、電力より解決が難しいと書いた

3. OpenAI によれば、新しいセキュリティ用モデルは Linux カーネルで最高権限を奪える脆弱性を見つけ、エクスプロイトまで作れたものが 948 件で、7 月のモデルは 166 件だった

チップと半導体
本号にチップと半導体はありません。関連する話題は「そのほかに起きたこと」4 の NVIDIA CUDA 13.5 だけで、本線に置くほどのものはない。
目利きの読み
1. Exponential View の著者 Azeem Azhar 氏はマッキンゼーに反論し、データセンターが本当に競うのは電気料金ではなく、電力につながる速さだとした。(10 月 31 日)

研究とモデル
1. Bloomberg の自己申告によれば、AI を使ったコード移行で、数千の社内リポジトリに出したマージリクエスト 2,333 件のうち 729 件が成功した。(論文は 11 月 3 日) 要旨は成功の定義を書いていない。ボトルネックは各チームのレビューとデプロイだと述べるにとどまる。(arXiv 2611.05457、2026-11-03)
2. Anthropic の生物学チームによれば、Claude を研究の各段階で使い、四か月で原核生物の vault 粒子の構造を初めて解き、ある精製工程は三日から 90 分に縮んだ。

プロダクト動向
1. Databricks によれば、Unity AI Gateway の顧客が平均して使うモデルは 1 月の 4.2 種類から 7 月の 7.1 種類に増えた。

2. Perplexity は Decisions API に回答前のウェブ検索を加え、自社テストの真偽判定の正答率は検索なしの 56.4% に対し、検索ありで 97.3% だった。

過去の洞見
1. [振り返り](本紙 7 月 14 日の判断)企業が汎用モデルに自社の業務を理解させる道は検索とファインチューニングの二つで、一方が他方を飲み込むのではなく分業になる。

そのほかに起きたこと
1. 本紙は未検証:ニュースレター Newcomer によれば、OpenAI と Anthropic の両方に出資する匿名の投資家は、Anthropic が感謝祭(11 月 26 日)までに上場するとみている。この見方の出所はこの投資家一人だけである(Newcomer、2026-11-04)。
2. 本紙は未検証:OpenAI によれば、Git のコードレビューツールを作る Pierre を買収して Codex に統合する。金額は開示されておらず、規制当局の承認を待っている(OpenAI、2026-11-04)。
3. 本紙は未検証:Salesforce の自己申告によれば、Agentforce Coworker の利用者は 18.5 万人を超え、三か月で利用量が 21 倍になった。利用者の数え方は書かれていない(Salesforce、2026-11-04)。
4. 本紙は未検証:NVIDIA によれば、CUDA 13.5 で Vera Rubin が一般提供になった。発表に仕様は載っていない(NVIDIA、2026-11-04)。
5. 本紙は未検証:NBC 記者 Steve Kopack 氏の X の投稿によれば、NBC の出口調査では有権者が AI を懸念し、データセンターには圧倒的に反対している。比率は投稿の添付画像にしかない(NBC News、2026-11-03)。
学術論文 929 本は、読了 328 本、除外 280 本、手つかず 321 本。昨夜は論文の取得元にアクセス回数の制限があり、この 929 本は三日で一巡する輪番の一回分である。リンク展開の記事 160 本は、読了 81 本、除外 56 本、手つかず 22 本、取り直し 1 本。SNS 投稿 140 件は、読了 21 件、除外 17 件、登録のみ 3 件、手つかず 99 件。ブログ 70 本は、読了 10 本、除外 7 本、登録のみ 8 本、手つかず 45 本。別の取得元の論文 55 本はすべて手つかず。届け出書類 13 本は、読了 6 本、除外 1 本、登録のみ 2 本、手つかず 4 本。ニュースレター 5 本は、読了 2 本、除外 2 本、手つかず 1 本。番組の書き起こし 3 本は、読了 2 本、除外 1 本。中核 1 の Texas Tribune、Yahoo Finance、Scientific American の報道と陣営のプレスリリースは当日に別に調べたもので、この 1,375 本には入っていない。昨夜取得した SNS のオリジナル投稿は 374 アカウントの 558 件だった。これは別の数え方で、上の 140 件とは直接比べられない。
一度きりの補充。 データベースには、今年 7 月 1 日から 10 月 30 日までの日付の、一度きりで補充した材料がいくつかある。上の過去 24 時間の本数とは別に数える。本号ではどれも使っていない。
本号で確認できていないこと。 判断を最も左右するのは、Hinojosa 氏に民間工事の停止命令を出す法的権限があるかで、どの報道も書いていない。Abbott 氏の 9 月 21 日の知事書簡の原本と、テキサス環境品質委員会の公告は、本号の材料に入っていない。テキサスが全米の四分の一以上という集計の出所は、Yahoo Finance も Bosa 氏も示していない。四十一件の住民投票の一件ずつが建設禁止か審査の追加かを、Scientific American は分けていない。Newcomer の記事のうち OpenAI を扱う有料部分は、本号の材料に入っていない。Bloomberg の移行論文は要旨だけが材料で、二つの事例それぞれの成功率は要旨に書かれていない。本号にマクロ経済の段はない。
本紙が追っているソース。 長期の追跡リストには現在、発信者が特定できる追跡対象が 529 あり、SNS 302、番組 90、ニュース 51、ブログ 48、論文の著者 48、ニュースレター 46 で、残りは決算や基調講演などの経路に散らばる。同じ対象を複数の経路で追っていることがあり、経路ごとの数を足すと 529 を超える。これは追跡対象の数で、上の本数とは足し合わせられない。昨夜実際に取得したのは、374 アカウント、書き起こし 3 本の番組、ニュースレター 5 本(発行元 4 社)である。これらは、リストの SNS 302、番組の出演者 90、ニュースレター 46 とは別の名簿で、直接は比べられない。代表的な名前は、SNS では Daniel Kokotajlo、Sergey Levine、Arvind Narayanan、Chris Lattner、ブログでは Terence Tao、Lilian Weng で、番組のリストには Sam Altman、Dario Amodei、Demis Hassabis らの出演者がいる。本号の本文で使った外部ソースのリンクは 20 件で、本文で実際に引いた外部のリンクだけを数えた。この 20 件は 529 の追跡対象とは別の数である。台湾側のソースは、10 月に新たに 43 件が加わり、累計 158 件になった。台湾のメディア、台湾企業の公式発表、台湾の現地記者を数え、台湾メディアを引用した海外メディアは数えない。
本記事は日本語版・英語版・中国語版と同一の調査と判断にもとづいて書かれています。出典にはリンクを付け、原文書と報道を区別し、確かめられなかった点を明記しています。
本紙はニュースのまとめではありません。AI を使って分野横断で一次情報を読み、判断には原文の出典を添え、誤りは訂正ページで公表します。焦点は、どの変化がすでに起きていて、どの主張にまだ裏付けが足りないかであって、今日何が起きたかではありません。