TeraWulf の第 3 四半期純利益 7.1 億米ドルは新株予約権とデリバティブ負債の再評価によるもので、Anthropic との 20 年契約には稼働開始後に Google の条件付き信用補完が付く

AI 向けデータセンターを貸す TeraWulf は 11 月 6 日、米証券取引委員会に第 3 四半期の四半期報告書を出し、決算のプレスリリースも発表した(TeraWulf 10-Q、2026-11-06;TeraWulf 8-K、2026-11-06)。Google は Anthropic の 20 年のデータセンター賃貸契約に後ろ盾を付けたが、効くのは各棟の稼働後である。TeraWulf の今期純利益は負債再評価による帳簿上の数字で、現金ではない。
今週新しいのは Google の信用補完で、賃貸契約そのものは 7 月に結ばれていた。TeraWulf の子会社 Raylan Data は 7 月、Anthropic と 20 年の賃貸契約を結んだ。ケンタッキー州 Hawesville の拠点で約 401 MW の IT 電力容量を提供する契約で、三棟のデータセンターは 2027 年末から 2028 年第 2 四半期にかけて順次引き渡す予定である。11 月 4 日の臨時報告書によると、Anthropic が賃料を払えないか破産手続きに入った場合、Google には二つの選択肢がある。期日の来た賃料を払って賃借人の地位を引き継ぐか、特定の場合には解約金を払って Raylan の株式を取得するかである。この補完は各棟の最後のデータホールが稼働を始めてから効力を持つ。Anthropic が投資適格の信用格付けを取得し三か月以上維持すれば、補完は終わる(TeraWulf 8-K、2026-11-04)。社債の投資家がこの種の仕組みで見るのは、後ろ盾に条件があるか、工事の遅れや借り手の不履行のときにも残るかである(ArentFox Schiff)。
今期の利益は帳簿上の再評価である。四半期報告書によると、第 3 四半期の売上高は 7,623 万米ドルで、前年同期は 5,058 万ドル、83% は HPC 向けの施設賃貸から来た。純利益は 7.095 億ドルだが、同じ表の「新株予約権とデリバティブ負債の公正価値の変動」だけで 7.284 億ドルある。負債の公正価値が下がると帳簿上は利益に計上されるので、現金は入っていない。最初の九か月はなお 6.59 億ドルの純損失である。支払利息は一四半期で 5,355 万ドル、前年同期は 983 万ドル。現金は 16.0 億ドルで、昨年末は 32.7 億ドルだった。
まだ言えないこと: 賃料、Google の補完の上限と解約金は、臨時報告書に書かれていない どう確かめたか →
次に注目するのは、2027 年末に Hawesville の最初のデータホールが予定どおり引き渡されて稼働するか、Anthropic の信用格付けが投資適格に上がるか、TeraWulf の次の四半期報告書の現金と支払利息である。Anthropic が先に投資適格の格付けを取得して三か月以上維持すれば、Google の後ろ盾は終わり、賃料は Anthropic の信用だけに頼ることになる。
出典と検証
この記事は2026年11月7日の夕刊に掲載されました(同じ号にほか 13 本)。確認の経緯、引用の照合、その日に確認できなかった資料は、その号の本日の検証にあります。
この記事を引用
SecondSource(2026)「TeraWulf の第 3 四半期純利益 7.1 億米ドルは新株予約権とデリバティブ負債の再評価によるもので、Anthropic との 20 年契約には稼働開始後に Google の条件付き信用補完が付く」https://secondsource.io/ja/news/2026-11-07-2/ (閲覧日閲覧)