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米国のデータセンター建設停止令

一つのテーマを追うページです。いちばん上は本紙の現時点の判断で、毎週更新します。その下に、本紙がこのテーマで書いた記事(夕刊と深掘り)を新しい順に並べ、それぞれ元の記事にリンクしています。

いまの見方

米国では今年、データセンター(大型コンピューター施設)の新設への反対が、地元の会合にとどまらず州政府の命令にまで発展した。ニューヨーク州知事は 7 月 14 日、行政命令第 62 号に署名した。州政府がデータセンターに関する州全体の包括的な環境影響評価を終え、報告を提出するまで、州環境保全局(DEC)は許可申請を保留する。保留するのは、データセンター新設・拡張の裁量許可申請のうち、DEC がまだ完備と判定していないものすべてだ。対象は州が出す許可だけで、地方政府の許可は含まない。使用電力 50 メガワット以上の施設に限り、主に製造・研究・教育・医療に使う施設は除外する(ニューヨーク州行政命令第 62 号)。命令の前文によれば、ニューヨークで送電網への接続を待つデータセンターの電力申請は、12 ギガワット(GW。1 GW は 10 億ワットで、大型原発 1 基分ほど)近くにのぼる(同じ命令)。知事のプレスリリースは、停止は最長 1 年で、州が新しい基準を確定すれば解除すると説明している(知事のプレスリリース)。では、どれだけの容量が遅れるのか。全米のデータセンターを追う調査会社 SemiAnalysis は 9 月 15 日、案件を一つずつ照合して見積もった。地方の停止令とニューヨークが原因で実際に遅れる計画容量は、全米で約 2.3 GW だという(SemiAnalysis)。ただし本紙 9 月 24 日の深掘りが指摘したとおり、この数字はその場にとどまって遅れる案件しか数えていない。撤回した案件も移転した案件も、ゼロと数えている(9 月 24 日の深掘り)。停止令の数は増え続けている。投資家の Kevin Xu 氏は 10 月 15 日、自身が追跡する米国の停止令が 400 件を超えたと述べた。多くは 1 年以内に期限が切れる一時停止だという。情報源は同氏が自作したダッシュボード一つだけで、本紙は 1 件ずつ確かめてはいない(本紙 10 月 16 日夕刊)。本紙の現時点の見立てはこうだ。停止令の多くは期限付きの一時停止で、知事が署名した停止令は、次の知事が撤回できる行政命令である。各州で候補者の多くが求めているのは、全面禁止ではなく、データセンターが電力を自前で用意し、費用を全額負担することだ。多くの開発業者にとって、これは追加のコストと工期の遅れを意味するが、行く手を阻む壁ではない。敷地内で自家発電できる開発業者は、むしろ有利になる(9 月 19 日の深掘り)。これは州の命令、SemiAnalysis、政策追跡機関の見立てを本紙がまとめた判断である。正式な洞察としてはまだ収録していないため、ひとまず仮説として扱う。

次の注目点:ニューヨーク州全体の環境影響評価がいつ終わり、一時停止がいつ解けるか。2027 年に相次いで期限を迎える一時停止令のうち、いくつが延長され、あるいは全面禁止に切り替わるか。

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