SecondSource一次情報から判断を組み立てる

シカゴ大学研究計算センターの測定では、NVIDIA B300 で 70B の Llama-3 を動かすと、スループットは前世代の B200 より 24% から 27% 低い。

(プレプリント、arXiv 2610.41919)

コンセプトイラスト:右側の手が黒い角丸枠の画面を横向きに持ち、画面下部の黒い帯には「UNIVERSITY OF CHICAGO」の文字があり、その上の台の中央には「NVIDIA」の文字と緑の図柄が入ったベージュの札が立っている。札の左には「B200」と書かれた濃い灰色のサーバーラックがあってその上に線入りの吹き出しが四つ、札の右には「B300」と書かれたれんが色のラックがあってその上に同様の吹き出しが三つ並び、両ラックの外側には線の入った紙の束が一つずつ置かれている。 画像内の文字:処理量24–27%低 シカゴ大、70BでB300はB200より。

新世代の GPU がどの処理でも前世代より速いとは限らないが、測定は今のところこの一チームだけで、ソフトウェアの版も結果を左右しうる。Mohsen Zand 氏、Trung Dac Nguyen 氏、H. Birali Runesha 氏は 10 月 30 日、独立した二つの 8 GPU クラスタで二つの GPU を比べた結果を発表した(arXiv 2610.41919)。著者らによると、同じ型番の B300 サーバー二台に別々の版の vLLM 開発版を入れただけで、リクエストを送ってから最初のトークンが出るまでの待ち時間に 2.1 倍の差が出た。vLLM は広く使われる推論ソフトウェアである。70B の言語モデル以外にも B300 が負けた処理があり、その差はもっと大きい。畳み込みによる画像推論では B200 の速度が最大で B300 の 5.6 倍、3D の視覚 transformer の訓練では 8 倍、材料シミュレーションのプログラム Quantum ESPRESSO の倍精度計算では 16 倍だった。著者らの観察では、B300 が負けた処理で B300 が使った電力は 1,100 ワットの上限の 36% から 53% にとどまった。B300 が勝った画像モデル ViT-Large では、どちらも上限の 95% から 97% を使った。論文の要旨によると、負けた処理ごとの原因は分けて示されていない。 どう確かめたか →

出典と検証

この記事は2026年11月2日の夕刊に掲載されました(同じ号にほか 4 本)。確認の経緯、引用の照合、その日に確認できなかった資料は、その号の本日の検証にあります。

この記事を引用

SecondSource(2026)「シカゴ大学研究計算センターの測定では、NVIDIA B300 で 70B の Llama-3 を動かすと、スループットは前世代の B200 より 24% から 27% 低い。」https://secondsource.io/ja/research/2026-11-02-1/ (閲覧日閲覧)