フィナンシャル・タイムズのチーフデータ記者 John Burn-Murdoch 氏と投資家の Gavin Baker 氏は、米国でのコロナ禍後の生産性回復を示す同じグラフから、逆の結論を読んだ。

生産性の総合データが AI の見返りを示すかは両氏の個人の解釈で、Baker 氏が引く生産性の伸び率と米国比率の二組の数字は孫引きで、原出典が添えられていない。Burn-Murdoch 氏は 11 月 1 日、多くの人がこのグラフを AI が生産性データに現れた証拠に使うが、このグラフは逆のことを示すために作ったと書いた。この傾向は AI より前に現れ、しかも米国だけに見られ、AI の効果のようには見えないという(Burn-Murdoch、2026-11-01)。この発言は Burn-Murdoch 氏の連続投稿の一本目にある。テック投資会社 Atreides Management の Gavin Baker 氏は同じ日、これらのグラフを見れば、AI の見返りの証拠がいくらかは目に入るはずだと応じた。コロナ禍後の過剰採用の影響がまず薄れ、ChatGPT の登場後に生産性がまた上向いたという(Baker、2026-11-01)。Baker 氏は調査機関 EPB Research の数字を引き、AI を最も多く導入した三つの産業では、生産性の伸び率が 2.2% から 5% に上がったとする。Baker 氏はさらに、Anthropic の売上に占める米国の比率は 72%、多くのアプリケーションソフトウェア企業では約 50% だと述べた。Baker 氏はこの二つの比率を、「米国だけ」という指摘への反論として挙げた。2.2% と 5% がどの期間、どの三産業の数字かは、投稿に書かれていない。 どう確かめたか →
出典と検証
この記事は2026年11月2日の夕刊に掲載されました(同じ号にほか 4 本)。確認の経緯、引用の照合、その日に確認できなかった資料は、その号の本日の検証にあります。
この記事を引用
SecondSource(2026)「フィナンシャル・タイムズのチーフデータ記者 John Burn-Murdoch 氏と投資家の Gavin Baker 氏は、米国でのコロナ禍後の生産性回復を示す同じグラフから、逆の結論を読んだ。」https://secondsource.io/ja/expert/2026-11-02-1/ (閲覧日閲覧)