夕刊 2026年10月27日
「そのほかに起きたこと」以外の各記事をどう確かめたか
根拠まで確かめたい方はこのページへ。何が起きたかだけ知りたい方は「今日」へ。
本号は昨夜の収集にもとづく。中核三本の出来事はいずれも 10 月 26 日、研究とモデルのプレプリント三本は 10 月 23 日から 25 日、目利きの読みの投稿は 10 月 26 日のものだ。過去の洞見は 10 月 18 日に取り上げた題を振り返る。昨夜は 1,677 本を見て、本号の本文ではリンクをたどれる外部のソースを 22 件使った。
1. [今日](文書 10 月 26 日)Anthropic の上場申請書が、Amazon、Google、Microsoft の計算資源三契約は使わなくても支払うと明記、一方で売上の八割は従量課金(深掘りレポート)
まだ言えないこと: 年ごとの支払額は、初版の S-1 に書かれていない
どう確かめたか
S-1 は初版で、契約条項の部分は会計士の監査を経ていない。Amazon 契約の差額補填は、利用できる調整と例外しだいだと書かれている。例外の中身も年ごとの支払額も、初版にはない。このため、どの年に請求額が現金と売上の合計を上回るかは、今日の時点では計算できない。Anthropic が書いているのは、現金と売上で少なくとも 12 か月分の支払いをまかなえるということだけだ。
2. [今日](発表 10 月 26 日)OpenAI が GPT-6.1 Terra を発表、入力 1 ドル・出力 5 ドルの中価格帯でコンピューター操作を売りに、性能の数字はすべて自己申告
まだ言えないこと: タスクあたりの費用は OpenAI 一社だけが測った数字
どう確かめたか
発表ページは、自社製品についての開発元の説明である。価格は公式の数字で、性能スコアは OpenAI の自己申告であり、第三者の測定はない。Agents' Last Exam の問題数と採点方法は、発表ページにない。Sanders 氏の発言は Willison 氏の引用を通じたもので、Sanders 氏は OpenAI 社員として発表ページと同じ側にいる。「中間」という位置づけも OpenAI 側の説明だ。
3. [今日](投稿 10 月 26 日)第三者による AI 監査を推進する非営利団体 AVERI が Amazon 社内の安全性評価 800 問を審査、一部の拒否は表面的な語句で起きうると指摘、Amazon は 10 月 20 日に四点の見直しを公表済み
まだ言えないこと: 抽出は Amazon が用意し、無作為かは検証されていない
どう確かめたか
AVERI の主張は、CEO の Brundage 氏の引用投稿(Miles Brundage、2026-10-26)と AVERI の報告ページ(AVERI 報告ページ)にある。報告ページによれば、抽出が無作為かどうかの根拠は Amazon の説明だけで、AVERI は検証していない。Amazon が挙げた四点の改善も AVERI は確かめておらず、実施を疑う理由はないと書くにとどまる。審査はモデルの出力を見ていない。表面的な語句への反応は問題文から推した可能性で、測った結果ではない。⚠️ 利害の開示:報告ページによれば、Amazon は過去に AVERI へ API の利用枠を寄付している。今回の協力に Amazon の支払いはないが、Amazon は公表内容を閲覧し承認する権限を持つ。材料は AVERI と Amazon の二者の説明だけで、スコアも合格率もない。
[今日](発表 10 月 26 日)元 Databricks 幹部の Naveen Rao 氏が創業し、従来と異なる構造の AI チップを開発するスタートアップ Unconventional AI は、イスラエルの AI 推論チップ企業 NeuReality を買収する契約を結んだ。金額は公表されていない。
どう確かめたか
[証拠の更新](文書 10 月 26 日)Amazon は 2025 年 10 月、Project Rainier で 50 万個近い Trainium2 を Anthropic の訓練と推論に充てると発表したが、Anthropic の上場申請書はチップの個数を示していない。
どう確かめたか
個数はなく、本文は Rainier に触れていない(S-1)。
[今週](投稿 10 月 26 日)ソフトウェア株のニュースレター Clouded Judgment を書く Jamin Ball 氏は、Anthropic の上場申請書から、顧客向けサービスの粗利率が 2025 年上半期の 12% から 2026 年上半期の 85% に上がったと算出した。
どう確かめたか
[トレンド](プレプリント 10 月 23 日)Shao Zhang 氏、Hangfan Zhang 氏らのプレプリントは、汎用コーディングエージェントのハーネス 4 種とモデル 4 種、ベンチマーク 6 種で計 52,168 件の実行記録を測り、ハーネスの順位は下で動くモデルとベンチマークによって変わると報告した。
どう確かめたか
[トレンド](プレプリント 10 月 24 日)南京大学の Changlian Ma 氏と Limin Wang 氏のプレプリントでは、LLM エージェントが 20 日かけて『ハースストーン バトルグラウンド』のシミュレーション環境を作り、専用のエージェントを訓練した。このエージェントは直近 20 戦の平均順位でサーバー上位十人のプレイヤーを上回り、著者は LLM エージェントは遊ぶ側より作る側としてはるかに強いと結論づけた。
どう確かめたか
[トレンド](プレプリント 10 月 25 日)UCL や UNC などの Haoyu Zhao 氏らは、継続学習を試す試験としてベンチマークを作り、フロンティア LLM エージェントが経験を積んで上達できるかを測った。最良のシステムでも、通過した関門は 47.7% だった。
どう確かめたか
[今日](発表 10 月 26 日)Apple は Siri AI の対応言語を英語からフランス語、日本語、韓国語、ポルトガル語、スペイン語の 5 言語に広げ、サーバー側の AI 機能には一日の利用上限があり、今後は有料で拡張すると発表に明記した。
どう確かめたか
[振り返り](本紙 10 月 18 日の深掘りレポート)GPU の逼迫は契約価格に表れ、公開の公表価格指数では読み取れない。
どう確かめたか
これは深掘りレポートが決算と公式サイトから推した読みで、CFO はどの価格かを言っていない。
本号で確認できていないこと。 判断を最も左右するのは、Anthropic の初版 S-1 にない三つの数字である。契約上の義務の年ごとの支払表、約定の総表、第 3 四半期の売上で、改訂版を待つ。Amazon、Google、Microsoft、Broadcom の側がこれらの契約をどう計上しているかは、手つかずの 287 件の開示書類にある可能性があり、未読である。OpenAI の GPT-6.1 Terra のシステムカードと価格ページは未読で、Agents' Last Exam の問題数と採点方法は発表ページにない。AVERI の報告ページと Amazon のブログは、逐語の照合を経ていない。プレプリント三本は要旨だけで、全文は未読である。
ソースと棚卸し
過去 24 時間。 10 月 26 日から 27 日の新規は 1,677 本である。内訳は学術論文 829 本、企業の開示書類 288 件、企業と個人のブログ 262 本、SNS 投稿 163 件、別経路で入った論文(上の学術論文とは別に数える)90 本、番組の書き起こし 22 本、購読ニュースレター 19 本、マクロ統計 4 件だ。1,677 本のうち、読み終えたのは 344 本、主題と関係ないとして除いたのは 193 本、手つかずは 1,139 本で、1 本が再取得待ちである。学術論文は 139 本を読み、68 本を除き、622 本が手つかずだ。ブログは 140 本を読み、67 本を除き、55 本が手つかずである。SNS 投稿は 36 件を読み、57 件を除き、69 件が手つかずで、1 件が再取得待ちだ。番組の書き起こしは 21 本を読み、1 本を除いた。ニュースレターは 7 本を読み、12 本が手つかずである。企業の開示書類 288 件のうち読んだのは Anthropic の S-1 本文 1 件だけで、残る 287 件は手つかずだ。その中には Amazon、Google、Microsoft、Broadcom の新しい開示書類がある。マクロ統計 4 件は手つかずである。論文の数字には早朝に補った取得分を含む。昨夜取得した X のオリジナル投稿は 884 件で、上の新規 163 件とは数えている対象が違い、割り算には使えない。@teortaxesTex の 1 アカウントだけで 884 件のうち 101 件を占め、次いで @renehaas、@pstAsiatech、@elonmusk、@GaryMarcus である。番組は Latent Space、The Cognitive Revolution、ChinaTalk、No Priors、Training Data、Dwarkesh Podcast、ニュースレターは Gary Marcus、ChinAI、Epoch Gradient、Exponential View、Import AI、Newcomer、Stratechery、The Zvi である。
あとから補った古い資料。 今日、新たに補った古い資料はない。
本紙が追っているソース。 長期の追跡リストには現在、発信者が特定できる追跡対象が 529 あり、SNS 302、番組 90、ニュース 51、ブログ 48、論文の著者 48、ニュースレター 46 で、残りは決算や基調講演などの経路に散らばる。同じ対象を複数の経路で追っていることがあり、経路ごとの数を足すと 529 を超える。⚠️ これは追跡対象の数で、上の新規 1,677 本とは数えている対象が違い、足したり比べたりはできない。代表的な名前は、SNS では Lucas Beyer、Graham Neubig、Daniel Kokotajlo、Arvind Narayanan、ニュースレターでは Zvi Mowshowitz、Miles Brundage、Dean Ball、番組のリストには Sam Altman、Dario Amodei、Demis Hassabis らの出演者がいる。本号の本文で使った外部ソースのリンクは 22 件で、本文で実際に引いたもののうち本紙自身のドメインでないものだけを数えており、上の 529 の追跡対象とは比べられない。台湾側のソースは 9 月に 7 件を新たに収め、累計 136 件である。台湾のメディア、台湾企業の公式発表、台湾の現地記者を数え、台湾メディアを引用した海外メディアは数えない。